みなさん,こんにちは。
シンノユウキ(shinno1993)です。
献立作成の際に,作成を必須としている施設が多い食品構成表。
しかし,食品構成表については学校の授業で勉強したきりで,それほど詳しく覚えていないという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は,食品構成表とは何か?について解説し,もっと深くしるための参考書籍等についても紹介していきます。
食品構成表とは?
食品・食品群の摂取目安を示したもの
献立作成の際の目安となるのは,給与する栄養素量です。対象となる集団に対して,どれだけの栄養素が必要かを評価し,給与する栄養素量=給与栄養目標量を設定します。
しかし,人は栄養素そのものを食べるわけではありません。栄養素の含まれる食品や,それを調理した料理を食べることとなります。そのため,献立も料理や単品の食品を組み合わせて作成することとなります。
その際の目安となるのが食品構成表です。給与栄養目標量を食品・食品群の量として示します。たとえば,エネルギーを2,200kcal,たんぱく質を70g以上等を給与栄養目標量として定めた際,それをご飯を450g,肉類を80gといった食品や食品群とその量で示したものが食品構成表となります。
食品構成表を作成する目的
なぜ食品構成を作成する必要があるのでしょうか。それは主に下記の3点によります:
- 食品の偏りを防げる:ある特定の食品や食品群に偏った食生活は好ましくありません。食品構成表に沿って献立を作成することにより,特定の食品や食品群に偏ってしまうことが少なくなります。これにより,栄養素摂取量のバランスも整いますし,何より特定の食品を食べない/たくさん食べることによる未知のリスクも防ぐことができます。
- 給与栄養目標量も満たせる:給与栄養目標量を満たす形で食品構成表は作成されるため,食品構成表にそって献立を作成することで,自ずと給与栄養目標量も満たしやすくなります。
- 栄養価計算の負担が減る:食品構成表を作成する場合,食品や食品群別の荷重平均成分表により一括で栄養価計算を行います。たとえば,鶏肉を献立で使用する場合,鶏肉単体ではなく,鶏肉の含まれる食品群(例:肉類)の荷重平均成分表によって計算することが可能になります。これにより,個別の食品毎に栄養価計算をする必要がなくなるため,作業を簡略化することができます。(注意:これは栄養価計算をコンピュータでなく手計算でやっていた時のことでもあります。コンピュータを献立作成に活用できるならば個別の食品で栄養価計算を行うことも負担ではないと思いますので,その場合は食品構成表を作成/活用する理由にはならないかもしれません)
食品構成表についてもっと知るために
上記では食品構成表とは?といった点について紹介しました。以下では,それよりもう少し踏み込んでいきたい方向けのおすすめ情報を紹介します。
食品構成表の作り方について
食品構成表は,①給与栄養目標量を決める→②荷重平均成分表を作成する→③実際に食品構成表を作成するといった手順で作成していきます。
このように,実際に食品構成表を作成する前に①給与栄養目標量と②荷重平均成分表を作成する必要があります。これが結構たいへんなようです。また,③実際に食品構成表を作成する際も,効率よく作成する方法のようなものもあります。それぞれについて別記事にまとめましたので,下記を参照してください:
食品構成表のオススメ書籍
「ブログ記事だけではよくわからない」,「もっとしっかりと勉強したい」という方は,下記の書籍を購入して勉強されることをオススメします。
どちらの書籍も食品構成表について基本から解説されています。また食品構成表だけでなく,荷重平均成分表や給与栄養目標量についても多くのページが割かれています。加えて他にも,献立作成の基本的な知識から各施設での活用についても触れられていますので,新人栄養士の方であれば,一冊手元において置かれると良いでしょう。
まとめ
今回は食品構成表とは?について紹介しました。今回のポイントは下記となります:
- 食品構成表は給与栄養目標量を食品や食品群別の重量で示したもの
- 食品構成表を作成する目的は,食品の偏りを防げる・給与栄養目標量を満たしやすくなる等
本記事以外にも,今回紹介した書籍や別記事もぜひ見てみてくださいね。