「何を」「どれだけ」食べたらよいかわからない時は「食事バランスガイド」を参考にしよう

みなさん,こんにちは。
シンノユウキ(shinno1993)です。

健康で過ごすためには食生活が重要と言われていますが,具体的にどのような食生活にすればよいかわからない,という方は多くいらっしゃるのではないかと思います。

そんな方は「食事バランスガイド」を参考にされることをオススメします。今回は食事バランスガイドの活用法について,その概要をお伝えしたいと思います。

ではいきましょう!

「食事バランスガイド」とは?

「食事摂取基準」は栄養素ベース

私たちの健康な生活のためには,正しい食生活が不可欠です。それを達成するための基準として,「日本人の食事摂取基準」があります。これには,日々どのくらいの栄養素を摂取すべきか?の基準が掲載されています。

しかし,食事摂取基準はあくまでも栄養素ベース。「この栄養素をこのくらい摂取しましょう」とは書かれていますが,「そのためには〇〇を□□くらい食べましょう」とは書かれていません。「カルシウムを800mg,最低でも600mgは取りたいですね!」なんて言われても,じゃあ牛乳どのくらい飲めばいいの?ってなっちゃいますよね。

「食事バランスガイド」は料理ベース

そんな時は「食事バランスガイド」を参考にするとよいでしょう。食事バランスガイドの特徴は,1日の食事を「料理」として,その目安まで示されていることです。普段料理をしない人だと「この料理には〇〇が使われている」などをイメージすることが難しいかもしれませんが,料理として示されることで,そういった方々でも活用しやすくなっています。

食事バランスガイドは以下のようなコマの形で示され,主食や副菜などをどのくらい食べればよいかが「つ(SV)」として示されています。たとえば,主食だと食パン1枚を1つとして,それを1日に5~7くらい食べることが目安とされています。加えて,運動や水分摂取の重要性,菓子や嗜好飲料の生活に与える影響まで抱合されている総合的な食事のガイドとなっています。

バランスガイド拡大図

転載)http://www.maff.go.jp/j/balance_guide/kakudaizu.html

自分の適量を知る

食事バランスガイドを活用するためには,まず自分にとっての適量を知りましょう。
上記で示したコマは,基本形のものです。したがって,目標とすべきエネルギー摂取量の高低によっては適宜調整が必要になります。以下の表を参考に,適量を把握してみましょう。

転載)http://www.maff.go.jp/j/syokuiku/kenzensyokuseikatsu/pdf/bg_kaitei.pdf

たとえば,あなたが30歳男性のビジネスパーソンだとします。
事務作業が仕事の中心で,運動といえば会社の行き帰りで歩くくらい,という方の身体活動量は「低い」に分類されると考えてよいので,真ん中の基本形を参考にできます。

これで性別が女性だと,もう少しエネルギーは少なめで良いかと思いますので,上側を採用することになります。

もちろん,あくまでも目安ですので,自身の体重の増減に合わせても,調整されるとよいかと思います。

「何を」「どれだけ」食べるべきか?

主食

  • 摂取の目安:5~7つ
  • 1つ(SV)目安:ご飯100gに相当する量 (炭水化物40g)

料理の具体的な量としては,

  • 食パン 1枚:1つ
  • ご飯 中盛(150g):1.5つ
  • スパゲティ 1人前(乾麺100g):2つ

といった感じです。

食生活の基本となるべき主食です。主に炭水化物とエネルギーの供給源となります。

見落とされがちですが,植物性のたんぱく質の供給源でもあります。できれば朝昼夕の毎食摂取したいところですね。スパゲティやチャーハン等もこれに分類されますが,その際はそれに使用する油脂や塩分などにも注意したいですね。

最近は糖質制限がトレンドだからか,これを減らそうとする人も多いようですが,実際には,まま多めに摂ることが推奨されています。

副菜

  • 摂取の目安:5~6つ
  • 1つ(SV)目安:野菜等の主材料(生)の70g

料理の具体的な量としては,

  • 野菜サラダ 大皿:1つ
  • 具だくさんの味噌汁 :1つ
  • 野菜炒め 中皿:2つ

といった感じです。

できるだけ多めに摂りたい副菜です。ビタミンやミネラル,食物繊維の供給源となります。

「野菜大好き!」って方は苦労しないかもですが,そうでない方は意識的に摂取しないと足りなくなるかもです(私含む)。ちなみに,この5~6サービングは,エネルギーが少なくてすむ方も同様です。結構たくさん食べなければいけないですね。加熱調理すれば,かさが減って食べやすくなりますので,心がけると良いでしょう(栄養素損失も気になりますが)。

主菜

  • 摂取の目安:3~5つ
  • 1つ(SV)目安:鶏卵1個に相当する量 (たんぱく質6g)

料理の具体的な量としては,

  • 豆腐 1/3丁:1つ
  • 焼き魚 80g :2つ
  • 豚肉の生姜焼き 90g:3つ

といった感じです。

みんな大好き主菜です。主にたんぱく質の供給源となります。それに加え,意外にもビタミンやミネラル等の供給源でもあります。鶏肉とかビタミンA多いんですよ。

1日に3~5つというのは,意外と少ないと思われたのでは?最近はたんぱく質の重要性が説かれていますものね。たんぱく質だけに限ると,主食や牛乳等にも含まれますので,このくらいになるかと思います。

ただし,注意しなくてはいけないのですが,現在施行されている食事摂取基準2015年版に合わせてサービングサイズ(現行版のサービングサイズは2010年版を基準にしている)を見直したところ,主菜の目安はやや多めに算出されました(詳しくは後述)。なのでエネルギーのとりすぎにならないように注意しながら,脂肪分の少ない主菜であれば少し多めにとっても良いかもしれません。

牛乳・乳製品

  • 摂取の目安:2つ
  • 1つ(SV)目安:牛乳コップ半分に相当する量

料理の具体的な量としては,

  • ヨーグルト 1個:1つ
  • チーズ 1かけ:20g
  • 牛乳コップ 1杯 :2つ

といった感じです。

主にカルシウムの供給源となります。その他,たんぱく質やビタミンの供給源でもあります。

牛乳であれば,1日にコップ1杯となります。これだけではカルシウム足りないでのでは?と思われるかもしれませんが,ほうれん草などの緑黄色野菜や大豆等にも含まれますので,このくらいでOKです。普段,あまり牛乳飲まないという方は飲んだほうがいいですよ!

果物

  • 摂取の目安:2つ
  • 1つ(SV)目安:果物(生) 100g

具体的な量としては,

  • みかん 1個:1つ
  • バナナ 1本:1つ
  • りんご 1/2個:1つ

といった感じです。

デザートや間食として食べる機会の多い果物です。主にビタミン(ビタミンC),カリウム,食物繊維の供給源となります。

ちなみに,私は果物が大嫌いなので一切食べません。なので,野菜等の他から上記の栄養素を補う必要があります。この辺りの判断については,栄養士等に相談してみても良いかもしれません。

その他注意点

料理の使用食材について

食事バランスガイドでは,多くの場合で食事区分における使用食材には触れていません。副菜で野菜を摂取するにしても,淡色野菜と緑黄色野菜とでは含まれる栄養素も異なりますし,主菜にしても肉・野菜・大豆では食品的には異なる性質となるでしょう。

なので,料理で使用する食材については,ある程度の注意を払わなくてはならないかもしれません。通常の食生活の範囲で,「主菜では牛肉しか使わない」という風に固定してしまうのではなく,多様な食品をその時々に応じて召し上がるとよいのではないでしょうか。

分類が困難なもの

実際の食生活においては,分類がやや困難な料理もあります。「お好み焼きはおかずや!」っていう人もいるでしょうし,主食として食べる人もいるかも知れません。一応,上記のように分類されていますが,それはできるだけ「食べる人の感覚に近いこと」が重視された結果です。

もし,お好み焼きにキャベツなどの野菜が多く含まれる場合,それは副菜でカウントしても良いでしょう。しかし,そばが含まれるようなお好み焼きは,主食として分類するのが妥当かもしれません。

このあたりは,食べる人の感覚に応じて柔軟に分類すると良いでしょう。

食事摂取基準の変更

今回紹介した摂取量の目安は,2010年版の食事摂取基準を土台としたものです。しかし,食事摂取基準は現在2015年版が施行されていますし,そろそろ2020年版に移行もします。食事摂取基準の変更に合わせた食事バランスガイドの変更も提案されていますが(R),今のところ,それは反映されていません。特に,先に示した主菜は影響があるかもしれません。

食事摂取基準を土台にしているため,それが変更されたら食事バランスガイドも変更される可能性がある,ということくらいは,頭の片隅に入れておいてもよいかと思います。

まとめ

今回は「何を」「どれだけ」食べたらよいかの目安として,食事バランスガイドについて紹介しました。これらは,深く考えるよりもまずは手軽に活用されるべきものです。もし活用している中で不明に思う点などがあれば,栄養士等に相談されると良いでしょう。

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